とりあえず、現状でどれが一番「レベル2自動運転」として信頼性が高いのか、日経テクノロジーさんがテストしたようです。
Beste Derさんの投稿 2017年11月10日(金)
・・・まあ、ほぼほぼネタバレなタイトルなんですが(汗
今日はそんなネタバレな結果を踏まえて、私見をちょいちょい書いてみたいと思います。
この試験は、上述の通り主に自動車線維持(レーンキープアシスト)がどれほど有効に働くのかをテストしたものです。
つまり、前車追従型クルーズコントロール(ACC)を有効にした状態で自動車線維持機能を作動させてどれだけ車線を維持できるかってテストなわけですが、もはやACCはそれほど差がなくなってきており、レベル2としての着目点は自動車線維持であるということからなのでしょう。
もちろん、ここでいう「自動車線維持(レーンキープアシスト)」は、単なるモニタリングや警告だけでなく、ステアリングが介入して自動的に車線を維持してくれるというものになります。
で、テスト方法の概要としては以下の通りです。
- 公道上(首都高)での『作動時間/運転時間』の割合
- 首都高における自動車線維持が難しそうなチェックポイントでの成功率
- テストコースにおける降雨や逆光といったシチュエーションでの、平均作動率とチェックポイントでの成功率
(細かい部分は、FBのリンクからご確認ください。)
結果はこうなりました。
Beste Derさんの投稿 2017年11月10日(金)
Beste Derさんの投稿 2017年11月10日(金)
【総合評価】
★★★
1位・・・メルセデスベンツ Eクラス 99点
2位・・・Volvo V90 95点
3位・・・スバル レヴォーグ 89点
★★
4位・・・BMW 5シリーズ 77点
★
5位・・・日産 エクストレイル 54点
6位・・・アウディ A5スポーツバック 18点
【試験結果詳細】
- メルセデスベンツ Eクラス
- 作動範囲…210km/h以下
- 平均作動率…95%
- チェックポイント成功率…83%
- 降雨…非常に激しい雨クリア
- 逆光…35,000lxクリア
- Volvo V90
- 作動範囲…140km/h以下~ほぼ静止状態
- 平均作動率…95%
- チェックポイント成功率…74%
- 降雨…非常に激しい雨クリア
- 逆光…35,000lxクリア
- スバル レヴォーグ
- 作動範囲…120km/h以下
- 平均作動率…93%
- チェックポイント成功率…80%
- 降雨…激しい雨クリア
- 逆光…クリアできず
- BMW 5シリーズ
- 作動範囲…210km/h以下
- 平均作動率…91%
- チェックポイント成功率…54%
- 降雨…クリアできず
- 逆光…35,000lxクリア
- 日産 エクストレイル
- 作動範囲…100km/h以下(先行車なしは50km/h以下)
- 平均作動率…70%
- チェックポイント成功率…39%
- 降雨…試験条件は仕様外
- 逆光…試験条件は仕様外
- アウディ A5スポーツバック
- 作動範囲…アクティブレーンアシスト65km/h以上、トラフィックジャムアシスト65km/h以下
- 平均作動率…36%
- チェックポイント成功率…0%
- 降雨…試験条件は仕様外
- 逆光…試験条件は仕様外
やっぱり1位は、Eクラス。
「安全・安心・快適」の王者はメルセデス様でしたね。
これはメルセデスベンツの思想そのものを見事に結果で示しており、さすがの一言です。
特に、区画線をステレオカメラで捉えるのみならず、ガードレールなどの進行方向と平行な道路構造物もミリ波レーダーで捉えて補正しているのが、より良い結果をもたらしたようです。
続いてのボルボも、素晴らしい成績です。
他の好成績勢(★★以上)がすべてステレオカメラなのに対し、V90は単眼カメラのみというのが驚きです。
とは言えかなりの高解像度カメラらしく、それゆえ区画線のかすれなどに強い模様。
ただし、区画線の曲率を正確に把握するのはやはりステレオカメラの方が長けているようで、Eクラスやレヴォーグに比べて急なカーブへの適応性は若干劣っていたようです。
3位でようやく日本勢、スバル レヴォーグ。
こちらはステレオカメラだけでこの成績ですから、それはそれで大したもんだと思います。
とは言えカメラの弱点である逆光ではシステムが停止してしまうので、やはりレーダーと併用すべきだと思うのですが・・・。
そろそろレーダーをアイサイトに入れませんか?スバルさん。
4位はBMW 5シリーズ。
ポテンシャルはEクラス同等にあると思われますが、敢えてそれを利便性に振っていないことでこの結果になったようです。
要するにBMWはやはりドライバーズカーであることがモットーであり、少しでもシステムに不安要素がある時はドライバーが自身の手でしっかりと安全を確保すべきとの思想があるため、このような振るわない結果になった模様。
おそらくBMWは、こういう自動運転機能をドライバーがサボるため(言い方悪いけど)に向けず、あくまで駆け抜ける歓びを安全に楽しむための転ばぬ先の杖として使っているように思います。
そういう意味では、ポリシーを貫いていますね。
最後に、5位と6位ですが・・・。もうね、論外ですね。。
なぜかって?
だってどちらも、やれ自動運転だのやっちゃえ何とかだの、技術による先進だの未来なんちゃらだのと、やたらとそれらを誇張しているから。
それでこの結果ですよ?
特にA5SBのそれらはシステムの作動条件が狭く、今回のテストのシチュエーションでほとんど使えなかったためこの結果になったようですが、そんなシステムって砂上の楼閣じゃないですか。
あの誇張広告を当てにして購入された方が、気の毒でなりません。
といったところで。
こういうものは、メーカーやインポーターの自画自賛や誇張広告を当てにせず、客観的な試験結果を見て選ぶようにしましょう。
最後に、日経テクノロジーオンラインのこの記事、本来は日経Automotive購読者または、日経テクノロジーオンライン有料会員限定ですが、2017年11月25日まではどなたでもご覧になれるとのことなので、ご興味のある方はお早めにご確認を。
若しくは、会員登録しちゃってください(笑)
んでは!
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