対策が奏功したのに加え、それによって見えてきた面・これまでと違う考え方になった面がそれなりにあったりします。
というわけで、これまでに書いてきたことの訂正記事的なネタ。
・・・の前に。
そもそも、車はオイルを燃やして走るということが大前提です。
特にアウディやVWのTFSI/TSIエンジンはその傾向が強いわけで、本国でも3,000km/Lが標準値、日本でも取説に2,000km/L(1,000kmで500ml)程度の消費率と謳ってあります。
この理由は、アウトバーンでの走行によるピストンの膨張やオイルのロングライフを実現するため、ピストンクリアランスを広めにしているからなんですよね。
これについては、今まで書いてきたとおりです。
で、このピストンクリアランスからオイルが燃焼室に上がる、いわゆるオイル上がりという症状が酷くなったものが、私が経験した過消費状態。
以前コメント頂いた方の情報も勘案すると、最悪の場合、200km/Lの消費率にまでなってしまいます。
そうじゃなくても、1,000km/Lより悪化するというケースが後を絶ちません。
しかもこれ、新車の時からそうなるのではなく、ある程度の年数・距離からなるというのが特徴でして。
そのプロセスがどうなっているのか、実は掴めていなかったんですよね。
というのは、アウトバーンで速度無制限、そうでなくても平均速度が高くてブン回して乗るドイツ本国での設計のはず。
そんな車が、そう簡単にシリンダー壁が摩耗してピストンクリアランスが広がるとは考えにくいなって思っていたわけです。
そこで目を付けたのが、ピストンリングの固着。
特に、オイルリングが怪しいなって思ったわけで。
というのは、ドイツ車のオイルリングはオイル戻し口が詰まりやすいものがあると、とある自動車メンテナンス専門雑誌で読んだからです。
この予想については、私が施した対策(とは言ってもコメント頂いた方々のおかげ)が奏功したところを見ると、大当たりだったわけで。
また、オイル交換後に気付いたんですが、上記対策後に0w-40の柔らかいオイルに換えても、以前504承認タイプで感じた腑抜け感がなかったんですよね。
ほぼ、10w-50と変わらないフィーリングである上に、よりスムーズに吹け上がってまことに快適だったりします(笑)
ちなみに、504承認タイプと今入れている0w-40の動粘度は大差ないんです(40℃も100℃も10%ほどの差)。
そんなこんなで、コンプレッションは測っていませんが、圧縮抜けも起こしていた考えられます。
論より証拠で、このプラグの焼け方がその症状に該当するものらしく。
電極のまわりの溝にカーボンが埋まっているような燃え方は、圧縮抜けによるものとのことです。
よくまあ、これでミスファイヤーを起こさなかったものですわ。
そんなこんなで、オイルリングどころかコンプレッションリングまで固着して、本来の圧縮を実現できていなかった可能性が高いわけです。
で、これを惹き起こしたのはRECSですね。
以前はRECSや燃料添加剤によってシリンダー壁がきれいになり過ぎ、ピストンリングの当たりが悪くなったと考えていたのですが、これは間違いでした。
そもそも、そこにスラッジ等の潤滑性のない物質が介在していたら、スムーズなピストン運動が阻害されますからね。
では、何が問題だったか?
それはおそらく、8万kmもカーボンを堆積し続けていたインテークバルブに付着したカーボンがRECSによって剥がされ、急にたくさん燃焼室に落ち、それが各ピストンリングの溝を詰まらせていたのだと思います。
もしかしたら、RECS後に変えたオイルにリングイーズを混ぜたりフラッシングしておけばまだ違ったのでしょうが。
また、その時変えたオイルがSUSTINA 0w-50というオイルで、もしかしたらTFSIエンジンと相性がいいものでなかったのかもしれません(フィーリングはよかったんですけどね)。
つまり、この辺の知識も無くRECSをやった私の自業自得できなわけで(得してないけど)。
決してRECSや吸気系統のクリーニングそのものが悪いわけではないので、悪しからず。
そんなこんなで私の場合のオイル過消費症状は、インテークバルブのカーボンが急にたくさん(浄化能力を超えるくらいの量)燃焼室に落ち、それがピストンリングの固着を惹き起こしたことが原因と考えられます。
というわけで、オイル過消費の原因特定(私の場合)ネタでした。
次回は、オイル過消費に陥るプロセスを考えてみたいと思います。
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