ここ最近、まったくネタにしなくなったアウディ。
だって、デザインはリヒテのおかげでああですし、鳴りを潜めた先進性は自覚しているのか "Vorsprung durch Technik" も全く聞こえなくなり、それでいてインフレ率はうなぎのぼりなもんですから、ネタにするにも扱いに困るというか、そもそもネタの対象にならないというか。
ですが、縦置きエンジンのクワトロに関しては相変わらず素晴らしく、加速時は四輪がしっかり働きつつも後ろから蹴り上げるあの爽快感、そして悪路では四輪がガッチリ路面をとらえているのが実感できるあの心強さ、その魅力は元B8乗りとして鮮烈に思い出せ、今なお素晴らしいと称賛できるものです。
・・・が。
それさえ、既に失われてかけてきているようです。。
といういのも、割とアウディが好んでつける「ultra」という名称の、何か。
これがquattroに冠されると、そのメカニズムの中核がこれまでのトルセンデフ(セルフロッキング式センターデファレンシャル)から、ハルデックス・カップリング(油圧多板クラッチ)に変わってしまうという。。
これってつまり、縦置きエンジンのクワトロでありながら、メカニズム的には横置きエンジンと変わりがなくなってしまうんですよね。
確かにハルデックス・カップリングは進化し、理論上100:0(完全前輪駆動)から0:100(完全後輪駆動)までできるようになったとは聞きますが、B8でトルセンゆえのあの感覚を味わった者からすると、まったく魅力を感じることができないultra化です。
まだ採用されている車種はA4オールロードクワトロやQ5、A6など限定的のようですが、その目的は燃料消費率にあるとすると、CAFE規制が目前になってくるこれからは採用車種がどんどん増える方向にあるのでしょうね。
つまり、今後のquattroからトルセンはなくなり、すべてハルデックスになっていくというわけで。(SやRSは残るかも知りませんけど。)
CAFE規制もあるのでしょうが、スケールメリットによるコストダウンも目論見としてはあるように思えてしまいますね。
それにしても、これ、結構前にすべきであったネタなんですよね(苦笑)
確かどこかでチラッと見かけていた記憶はあるのですが、あっさりスルーしてしまっていたような。。
その根本はまあ、冒頭に書いている通りですが・・・。
そんなこんなで、いかがなものかなAudiのquattroのultra化。
デザインがあーなって、先進性がこーなって、さらにアイデンティティの象徴であるquattroまでもがそーなっちゃったら、もう目も当てられない気が。。
ultraはultraでも、ultraがっかりになりそうです。
一体だれがAudiをこんな風にしてしまったんでしょうか。
元Audi乗りとして、何とも言えない気分です。
んでは!
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